強固な反力基盤
圧入機本体が地球と一体化して、杭を地中に押し込むのが圧入原理である。強固な反力基盤の構築なくして、圧入施工の成功はない。サイレントパイラーECOでは、滑りに対するクランプ能力を従来機(SA100)の1.5倍に高め、圧入機本来の施工性能を最大限に発揮できる機構とした。
進化した自動運転システム
ECO82の頭脳には、手動運転を凌駕した高機能型「自動運転システム」を搭載した。「圧入施工要項」で解明された施工理論を、いかなる現場条件においても最適作業として反復実行する。
- 圧入力、スピード、ストロークを任意に数値設定
- 機体へのショックがない、スムーズな挙動
- 動作切替の高速化で、熟練運転手の反応速度
- 縁切自動モードで、爪を損耗させない引抜作業
- ラジコンと多機能モニタで、簡単に自動運転設定
強く軽く長寿命な機体
圧入機本体に発生するあらゆる応力に対し、圧入施工理論にかなった機械姿勢を常に維持できるよう、要となる構成部品の構造、形状、材料を徹底的に適正化した。部品への負荷軽減と、耐摩耗性の向上で、高い耐久性を有する。同時に一層の軽量化を図り、施工時は安定してねばり強く、自走時は軽快でスムーズ、運搬時は15t車1台に積載可能な圧入機を完成させた。
圧入機本体質量比較表
ECO82-3C | 5000kg | -900 |
AT90 | 5300kg | -600 |
ECO82-4C | 5400kg | -500 |
SA100 | 5900kg | 基準 |
ECO100-3C | 6500kg | +600 |
ECO100-4C | 6900kg | +100 |
AT150 | 7500kg | +1600 |
本体ユニット、反力架台の合計質量12.8t以下
強力なハイスピード圧入
ECO82では、圧入施工の通常域(300-600kN)で最高の能力を発揮する設計とした。SA100を上回る高速圧入で、強力に杭を貫入させる。また、ハイスピード効果は圧入力を小さく抑え、圧入施工阻害要素の発生を防止する。自動運転システムとの相乗効果で、杭を損傷させず、より高精度な圧入施工を可能とした。
作業効率の良い高速動作
チャック下げの圧入動作以外でも高速化を推進し、サイクルタイムの短縮と作業効率の向上を図った。チャック開(無負荷)時の上げ動作時間は従来機の1/3、チャック開閉時間は1/2である。さらに、チャック回転、マスト前後なども高速化し、自走時間を従来機の1/2にまで短縮した。